おそらく初めて耳にする言葉だと思います。
なぜなら私たちの造語だからです。その意味するところを説明する前に、子どもたちが現在公教育以外にどのような補助学習教材あるいは機関を利用しているのかまとめてみましょう。
分 類 | 説明・例 | |
① | 市販教材 | 書店等で |
② | 通信教材 | ○○ゼミ |
③ | 集団指導塾 | いわゆる塾 |
④ | 個別・少人数指導塾 | 明○義塾 |
⑤ | 家庭教師 | ト○イ |
まず、下に行くに従って費用が高いといえると思います。
①・②を家庭学習として利用されている生徒は数多いと思います。特に②は毎月のようにDMが送付され、更に付録が豊富な割には毎月の費用が低いので人気があります。しかしその一方、ほとんど消化されずに積ん読状態の生徒が多いようです。
利点 :費用が比較的安い
欠点 :自分自身で管理しなければいけないので、
ついつい滞りがちになり、結局は無駄金
最近では本土の大手が沖縄にも進出しつつあるのが④の個別指導の形態です。テレビ・新聞などのマスコミへの露出度が高く、利用する生徒もかなり増えているようです。しかし費用的には③に比べて二倍以上、月額三万以上は当たり前です。費用の面で言えば、⑤はさらに上を行きます。聞くところによると月額四~五万はいくそうです。
いくら可愛いわが子のためとはいえ「いかがなものか」と思ってしまうのは私だけでしょうか。ましてや消費税が上がり先行き不安なこのご時世にうらやましい限りです。
しかしながら、集団指導塾に比べると確かに効果はあると思います。なぜならきめ細かく、自分の子どもを見てくれるからです。成績が上がらないはずはありません。(学力の向上が伴っているかは疑問ですが)
利点 :細かく見てくれるので、弱点補強がしやすい
欠点 :費用が高い・個別、少人数なのでマンネリになりがち
私自身も大学生の折には家庭教師をした経験から、その効果は実感しています。昭和50年代で週3日、各2時間で3万円頂いていました。そのうえ夕食までごちそうになりました。余談ですが、その当時は現在のように家庭教師の斡旋をする業者ではなくて直接取引でしたので、まるまるそれが私の生活費として使えました。
何の経験もなく、資料もほとんど準備せず、ただ勉強につきあっていただけにも関わらず、よくぞ成績を上げてくれたものだと感謝しています。みっちり2時間勉強したわけでもなく、無駄話をしながらの勉強時間だったような気がします。
今ならもっと成績を上げられただろうにと思います。なぜならあの頃より俯瞰した見方ができるようになったからです。ひょんなことからこの業界に入り、以来30余年続けてきました。そのおかげで子どものわからない箇所を的確につかみ、その対処のための引き出しをたくさんつくることができました。
さて、一般的な集団指導塾についてはどうでしょう。私自身も一斉授業の形態の経験の方が長いです。しかしいつも授業をしながら感じていたことは、「わかる生徒はわかる、わからない生徒はわからない」「できる生徒は誰が教えてもわかる、できない生徒は誰が教えてもわからない」
極端にいうと、そんな感じです。
先生が複数の生徒に向かって黒板を使って、一斉に説明することは先生の方からすると効率のいい教え方なのです。一度で済むからです。しかし、それを受け取る生徒の学力はまちまちなのです。理解力、頭の回転の速さ、十人いたら十人とも違います。一つの教室に生徒が多ければ多いほど理解度はバラバラなはずです。多少の教え方の上手さ下手さの違いはあれど、「わかる生徒はわかる、わからない生徒はわからない」
若い頃は自分の授業に自信を持ち、「どうだ、これでよくわかっただろう!!」という自己満足に浸ったこともあります。わからない生徒の方が悪いんだから仕方ない、そんなことを考えたこともあります。なぜならわからない生徒を中心に授業を進めるわけにはいかないのです。だからできない生徒、わからない生徒でもそのまま置いていくしかないのです。
これはつまり、学校現場の現状と似ていると思いませんか。学校と同じことをしているのです。学校の教師は大学で専門の教育を受け、採用試験にも通っている素晴らしいキャリアをもっているはずです。その教師ができないこと、つまり学校の授業でついていけない子どもが塾で急にできるなんてありえないことです。一時的に成績が上がったように見えても実情は対症療法にすぎなかった、本当の学力がついた上での成績ではなかったということはざらにあります。それが塾なのだといえばそうかもしれませんが、私たちは本当の学力をつけた上で成績を上げたいと考えています。一過性の学力ではなく、高校・大学と進んで行く中でも通用するような基礎学力をつけることが先だと考えています。
利点 :費用が比較的安いが、塾によってまちまち
集団のなかで競争意識・向上心が生まれる
勉強の方法を知らなかった子どもが、目覚めることも
多いので、伸びる子は伸びる
欠点 :目先の成績を上げることに時間をかけるので、本質
的な学力向上に時間が取りにくい
学校と同じように一斉授業なので、ついていけなくても
そのまま置いていかれがち
「隣の芝生は青い」と同じで、成績に変化がない場合、
塾を転々としがちなので、入会金・教材費などが嵩む
やる気があり、向学心に目覚めている子どもはいいのですが、勉強ができない子どもは勉強が嫌いです。従って自らすすんで学習に取り組むどころか、できるだけ避けたいと思っています。だから成績が悪いのです。
しかし、そんな子どもたちでも一人一人ていねいに接すれば、真剣に取り組むようになります。取り組まざるを得ないのです。本当は親や兄、姉などがそれをすれば良いのですが、、得てして面白くない結果になるものです。(他人の力を借りた方がいい場合もあります)
教える側としては一人一人に同じことを説明し、チェックしていくわけですから膨大なエネルギーロスともいえます。しかし、一人一人、理解力が違うのですからそうせざるを得ないのです。そうすれば必ず「わかり」「できる」ようになるのです。そのような過程を繰り返していけば、子どもは少しずつ「勉強が好きになり」、「好きになるから勉強し」、「勉強するから成績が上がる」、ということになるのです。自信をもつようになります。
それには「家庭教師と個別指導」をミックスした「対面指導」しかないのです。しかし低料金で。